飲食店の裏話

飲食店の裏話~謎なクレーム例

居酒屋なんかですと、お酒が入ってしまいます。
なので、どうしても「?」となる謎クレームが出てきます。
ちょっとだけ、例としてご紹介しますね。

記憶失くしちゃってる系

〇会計になり、俺はこんなに飲んでない!機械の故障だと言い張る

タブレットで、お客様が自分で注文するシステムのお店でのこと。
込んでいた時間でもなく、実際、スタッフ同士の会話で
「あの人、よく飲むね~」なんて話していたくらいです。
満席ピーク状態なら、ハンディで卓番設定ミスとかありえますけど、
その時間帯はハンディで承っていないので、間違いなく飲まれています。

〇お会計済みなのに、払ってるわけないだろ!と怒鳴られる

楽しんで飲まれていたようで、柔らかい雰囲気のお客様でした。
お帰りになる前に、先に支払いお願い、と声をかけられていたんですよ。
そこまで酔っていると思っていなかったんですけどね。
レジでまた支払いをしようと、呼び出しボタンを連打されまして。
もう、お会計いただいてますとご説明しましたが、
「そんなわけねえだろ!こっちが払ってねえって言ってんだ!」
と、何故か大声で怒鳴られるという、ね。

〇鞄がないんですけど、と執拗に迫られる

たまに来るお客様で、その日も普通に飲んで帰られたんです。
少ししたら、何でか戻って来られて
「鞄がないんですけど」って。
その方、ボディバッグを背負っていますが、最初から
特に手には何も持たれていませんでした。
「背負われてるそれではなくてですか?」
とお尋ねしても「鞄がないんですけど」の繰り返し。
確か、15分近く続いたんですよね。
未だに、私の中ではあれが何だったのか、解決してません。

言いがかり系

〇メニュー写真と実際の商品が違う
よくある話ではあるのですが、メニューの写真はプロが撮影しています。
また、撮影に使う商品は、実際の商品より映えるように調整しています。
一商品を頼むごとにお呼び出しを食らい、
「写真と全然違うじゃん?なんで?詐欺だよ、これ」と。
店舗に言われたところで、現場スタッフにはどうしようもないです。
容認できない方は、本部へ直接、熱い想いをぶつけてやってください。

〇お酒の味がおかしい
ホッピーってありますよね。
ノンアルコ-ルのビール風飲料で、中と呼ばれる焼酎で割って飲むやつ。
追加で中を、お客様の好きなように足してもらうシステムだったのですが、
「これ、味がおかしいよ。一杯目と全然味が違う!」
このようにご指摘されたのですが、一杯目は規定量の焼酎しか入れていません。
追加に関してはお客様が自分で足されていますし、
グラスの中身の色を見るに、随分と中を多めに注いでいることがわかります。
配分が変われば、そりゃ、味は変わります。
何度説明しても、最後まで理解はしてもらえなかったですね。

〇喫煙スペース占有
私がいた店は、小さな喫煙ボックスが設置されていたんです。
頑張っても、2人くらいしか入れない程度のサイズ感。
で、お客様からずっと占領してて使えないとご指摘が。
覗いてみると、なんか、椅子まで持ち込んで飲みながら電話中。
諸々の持ち込みと、順番を譲ってくれと丁寧にお願いしたのですが、
「どこにも書いてない!私だけ注意するのはおかしい!」
書いてあるんですよね。
ドリンク持ち込みや、占領しないで譲ってくださいねって。
「そんな小っちゃい字じゃ見えない!わかるように書くべき!」
その日のうちに、喫煙ボックス正面と内部にA4用紙で貼ってやりました。

会話できない系

〇だからお酒!
スタッフが何か、高齢の男性と言い合いになってたんですよ。
「お酒持って来いって言ってんだろ!」
「ですから、どのお酒か、名前で言ってもらえないと…」
「だーかーらー!お酒だよ!お酒持って来いっつってんだろ!」
居酒屋ですので、ドリンクの8割は全て、お酒と言えます。
おかわりなら、一杯目のオーダーを確認して同じものを用意しますが、
その方はお店に来たばかり。
いくらお酒と連呼されても、ビール、日本酒、焼酎、ウイスキー。
他にも各種カクテルや梅酒、ワインなど、お酒は色々ですからね。
結局、スタッフの子を叩こうとしたので、強制退店のうえ、出禁です。

〇予約は受けたけれど…
予約がネットで入ったんです。
ただ、メッセージ欄に「〇〇が食べたいです」という風に、
うちでは扱っていないメニュー名を書かれていたんですね。
普通に考えて、ファミチキはセブンで買えないじゃないですか。
予約間違いだろうと、電話で連絡したところ
「ホームページに載ってる!嘘を吐くな!」
と、そこからは罵詈雑言の嵐。
で、そんなやり取りをしているのに、店に本当に来たんですよ。
改めて、うちにはご希望の商品は扱いがありませんと伝えたら、
今度は私を罵倒しながらメニューやら、取り皿やらを投げまくる。
普通に、警察呼んで引っ張っていってもらいましたが…。

〇店長の知り合いだけど
閉店時間が過ぎて、店内に残っていたお客様に声掛けします。
1つのグループが、全く帰ろうとしないんですね。
アルバイトさんが全然聞いてくれないです、と泣きついて来たので
私が再度、お帰りいただくようにお願いに行きました。
「俺、店長の知り合いだけど」
だから何だというのでしょう?意味、わからなくないですか?
それ以前に、私が店長ですし、私はその彼を知りません。
仮に知っていたとしても、閉店は閉店ですから、帰らせますよ。
「2度と来ねえ!」
壁を殴りつけて、捨て台詞と共に帰っていきましたが、
こちらとしても来てもらう必要はないので、円満解決です。

と、まあ、ちょっと思い出すだけで、ゴロゴロ出てきますね。
皆様も、楽しく飲まれるのは構いませんが、
うっかり、おかしなことを言って、お店を困らせないように、
意識だけはしておいてくださいね。

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叶井 拓也

13年間、チェーン店を主に料理長・店長を歴任した元飲食人。 現職はwebライター。会社に雇われない生き方を模索しつつ、 ネットの片隅で活動中。

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