飲食店の裏話

飲食店の裏話~店長って何をするの?

以前の記事で社員とアルバイトの違いをお伝えしました。

では、店長って具体的に何をするのか?っていうお話です。

飲食業挑戦を検討中の方は参考までにどうぞ。

1日の流れ

ビジネス街の居酒屋を想定したイメージとなります。

  • 10:30~ 出勤→売り上げの入金や両替、ランチ準備や清掃を行います。
  • 11:30~ ランチオープン→営業中は全体を見つつ、仕込みフォローや予約確認。
  • 15:00~ ランチクローズ→売り上げ、レジ金の誤差チェック等、休憩中も忙しい。
  • 16:30~ オープン準備→おすすめメニューの確認やアルバイトの出欠確認。
  • 17:00~ ディナーオープン→営業しつつ、売上見つつ、本部とやり取りしつつ。
  • 23:00~ ディナークローズ→清算、本部への報告。翌日の予約確認及び各種発注。
  • 24:00~ 帰宅→何事もなければ終電前には帰れます。

簡単にまとめると上記のような感じになります。

店舗次第で状況は変わりますが、理想的なのは店長が遊んでいる状態。
人手不足だと店長がガッツリポジションにはまっていて、目が届かなくなります。

店長の基本的な役割は、全体のフォローと問題の早期発見、その対処です。
これが出来ないとクレームが頻発する問題店舗となり、売り上げに影響が出てきます。

一般企業の中間管理職と変わりません

オフィス系の企業とは違いますが、店長の役割は中間管理職に違いありません。

アルバイトさんメインにはなりますが、部下を抱えて売り上げを伸ばすことが使命。
一般企業で言うところの課長職をイメージすると近いでしょうか。

施策を作り、売上を想定し、人員を配置し、時に教育し、自身も営業する。

良く言えばプレイングマネージャー。
ま、ぶっちゃけ何でも屋ですね。

総合的に店舗の状況、数字を把握することが求められ、本部から追及も受けます。
ね?課長っぽいイメージでしょう。

基本的に店長は、決まり事を守ればある程度お店を自由に運営できます。

チェーン店でも地域差を考慮して、独自の試みが許可されるようになってきています。
なので、雇われの立場で自分の店のようにあれこれ試すことができてしまう。

こんなご時世ですが、独立希望者が相変わらず一定数いるのが飲食業です。
そうした人たちが店長をやっているお店はチェーン店でも面白い。

そのうち、看板だけでは判断できないお店も増えてくるのでは?と思いますね。

スタッフが働きやすい環境を作ること

店長と一口に言っても、中身は様々です。
接客に全力な人もいれば、無口で料理一筋な人もいる。

そのどちらでもできるんですよね、店長って。

料理が苦手なのであれば、アルバイトさんでキッチン希望者を抱えればよい。
逆も然り、接客が苦手ならホール希望者を多くしてみる、という感じで。

売り上げを立てられる店長って、別に万能な超人というわけではないです。
どちらかというと、欠陥が目立つ人の方が多い。

でも、そういう人たちは与えられた資源を上手に使える人です。

飲食店においては、スタッフが働きやすい環境を作れる人
こういう店長がいるお店は、アルバイトさんが辞めない。

スタッフは長く続けてくれるから、店長の考えを理解できるようになる。
店長もまた、そのスタッフの特性をより深く理解する。

どちらにとっても悪いことがないので、良い関係が続きますよね。

私は正直、店長としては他者を理解する力が欠けていたと思います。
13年ほど業界に居ましたが、長く居ることの弊害と言いますか。

ちゃんと見る前に

「ああ、こういうタイプね」

なんて決めつけのフィルター越しにしか人を見れなくなってしまって。

何年やっても人間に悩み、苦しむのが飲食と言われています。
私も本当にその通りだと思いますよ。

これから飲食業での活躍を夢見る方へ。

良いお店を作るには、まず良い環境を作ることからです。
それができるのは、店長であるあなただけだと覚えておいてください。

一朝一夕にはいきませんが、追い求めないことには手に入りません。
まずは自分ならどうするかというイメージから始めてみましょう。

あなたにとって、良い店が見つかることを願って。

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叶井 拓也

13年間、チェーン店を主に料理長・店長を歴任した元飲食人。 現職はwebライター。会社に雇われない生き方を模索しつつ、 ネットの片隅で活動中。

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